椎堂さんの「脳ログ: サマーウォーズ観たよ」の更新をついったーで知ったので読んでみた。私もこの間「サマー・ウォーズ」見たから。テレビでやったやつは何でもカットされてるところがあるっていうんで、確かDVDがあったなあと思って旦那と一緒に水曜日に見たんだよね。

それにしても、椎堂さんの感想がタイトルだけ見たら「釣り?」という感じになっていて個人的に笑った。いやいやいや、そんなふうに書くと批判って思われちゃうかもだけど、そんなつもりはなく、椎堂さんのその記事は私のスタイルと同じだから私にとっては好感のあるものなんだけど、ただ、映画の感想を心ゆくまで読みたいと思う人からしたらガッカリされるだろうなあということで。

今まで自分が書いてきたものに対して批判してくる人のその言い分というものを聞いてきている私でもあるんで、どういったものを書くと批判されるかっていうのはわかってきた。だが、だからといって批判されないように書くというのもおもしろくない、自分としては。わかった上で好きに書く。それでいいんだろうなと思う。

さて、椎堂さんの記事に戻って。

『夫が、あれは夏に観ろといって、私を一年待たせていたのだが、別に秋や冬に観たって十分に面白い作品だったんじゃないのかと思う。観る季節に左右されるようなもんなの……?
って言ったら「お前はほんまに情緒のない女や」みたいなことを旦那に言われたので、それについて暗い部屋でひとり正座して悩んでいる。(うそ、脳ログ書いてる。部屋が暗いのは本当ですが)

いいや……。
私には本物の夏の力を借りなくても、「今は夏だ」と思うだけの想像力があんのよ。伊達に三十何回も夏を経験してないよ。真冬に真夏の話を書くのがストーリーテラーだろ。たとえ真冬に読ませても、それが真夏の話なら、心のどこかで読者が「暑い…」と感じるようなモンを書かなきゃいけないのよ。それが物書きの身上じゃないの……!
情緒がないんじゃないの……!! 情緒が、ないんじゃ…………!
情緒が……ないの!?

チッ。話すのが面倒くさいんでやめときました。旦那と本気で創作談義などしたら掴み合いの夫婦喧嘩です。アナタ、あたしたちもう子供もいるのよ。いくらオタクだからってサマーウォーズのことで喧嘩してる場合じゃないのよ。
夫の夢は私とコラボして一冊の絵本を作り、それをムスメに読ませて、バカウケすることらしいですが、たぶん一生果たせないと思います。コラボの時点で掴み合いの大喧嘩になりどっちかが死ぬような気がします。
ご夫婦で陶芸とか、それこそ絵本制作とか、普通にやっておられる方は世の中に大勢いらっしゃいますが、そういう方々のことは、ワタクシ思わず敬語を使ってしまうくらい、「すごいな」と思います。』

す、すいません。かなり長い引用してしまいました。(汗)

ええと。そうだなあ。私も「スクーター・ジョー」の連作を一作目以外はすべて旦那にプロット組んでもらって書いたコラボ作品ではあるんですけど、私も椎堂さんと同じで、旦那とは創作談義は無理っぽいんだよね。ジョーの話は私の知識ではなかなか書けない内容のものでもあるんで、従順に書き進めてはいたんだけど、他の作品についてはこだわって作った設定などを「それはおかしい」とか言われるたびに「こんにゃろ」となったもので、こいつとは創作について語りたくないわ、とぷんすかしまくったこともあった。けどまあ、私は自分が圧倒的に旦那に知識やら語録やら雑学に負けているという気持ちは持っているんで、話の進め方にケチつけてこなければ、一緒に何かを作るってことはできないことでもないかなあとは思っている。

それにしても「サマー・ウォーズ」そりゃ夏のお話だから夏に見るっていうのもアリではあるんだけど…私も椎堂さんの考えに賛同だなあ。で、うちの旦那も情緒がどうたらって言いそうだなあ。「サマー・ウォーズ」に対する私の感想は笑えて泣けて、感動…はいまいちなかったけど、おもしろく楽しめた作品だったなあとは思った。ただ、そんなに斬新な物語というわけではなかったけれど。安心して楽しめるっていう先の見える話だったな、と。あれでばあちゃんが生き返ったら、ぶっとんでていいよなあとも思わないでもなかったけど。うちの旦那さんなんかは自衛隊のあのおっちゃんの「それは言えない」というセリフが出てくる前にそのセリフをキャラより先に言ったりしてたけど、旦那にとってはあの三人のおっちゃんズのところはかなり見てて楽しかったみたいだよ。私にはまったくチンプンカンプンだったんだけど。旦那のツボにははまってたみたい。

「サマー・ウォーズ」はあれだね、何も考えずにそのまま楽しめばいいなあとそう思った。ちなみに、ばあちゃんが「大誘拐」のばあちゃんに似てるよなあと私は思った。「大誘拐」も痛快な内容だったけど、それと同じ印象をこの「サマー・ウォーズ」に私は感じた。うん。おもしろかったよ。あ、あと、主人公が延々と数字の羅列を書いてるところが、うちの息子みたいだなと思った。うちの息子は数学の天才じゃないけど、あんなふうに数字の羅列を延々と書いているところがあるんだよね。いまだに意味がわからん。本人なりのこだわりはあるみたいなんだけど。